方正株式会社 様
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中国・方正グループの日本法人である方正株式会社は、日本の顧客に対し中国で開発したソフトウェアを提供している。そのため、同社 代表取締役 管祥紅氏のトップダウンでIP電話導入を決断。日中間の電話代をカットアウトするためだったが、この導入によって通話量が大幅に増加し、コミュニケーション不足の問題も大きく改善した。
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日中間のコミュニケーションを最大化するため、IP化を決断
方正は方正グループの日本法人として、営業・企画を中心に日本で市場開拓をし、開発は中国で行っている。そのため、日中間の電話でのやりとりが企業の生命線だ。しかし、国際電話は通信費が高いため、どうしても話が手短になりがち。さらに、日本では担当者が客先に常駐していることが多く、もっと費用がかかる携帯電話でしか話ができない。 また、顧客のオフィス環境によっては携帯電話の電波が入りにくい場合もある。この問題を解決するため、通信のコストを劇的に削減するIP電話の導入が検討された。 こういった業務上の必要とともに、方正にはもうひとつの目的があった。ソフトウェア・ベンダーとしてIPシステムを顧客に提供するというものだ。そのためには、まず自社で取り組み、経験とノウハウを蓄積する 必要がある。 この2つの理由から、同社 代表取締役 管祥紅氏がIP電話の導入を決断した。 |
流通費を無料にできるソフトフォンをベースにした「SIP:OFFICE」を迷わず選択
その選択理由について、同社 管理部経営企画担当チーフ 河島竜平氏はこう語る。「最大の理由は、海外通話を無料にできるという点でした。電話会議やアプリケーション共有など、機能が豊富だったのも魅力でしたね。それに、日立ITの方は技術者集団で、扱っている製品にも詳しく、信頼がもてました」と語る。 管社長のトップダウンで正式に導入が決まったのが2004年6月。同社は同年8月21日にオフィスを移転することが決まっていたため、引っ越しを機にフルIP化を決定。導入に向け走り出した。 |
日立ITの完全サポートとSkyIP-PBX「管理ツール画面」の使いやすさ
| IP化にあたって方正が新たに導入したのは、SIP:OFFICEサーバ、各パソコンにインストールするソフトフォンと90台のUSBフォン、10台のハードフォン(IP電話機)、WANには従来から100MbpsのBフレッツを利用しており、ネットワークの増強も必要なく、「投資は最小限で済みました。2年弱で回収可能です」と管社長は語る。 担当の河島氏は、8月21日の新オフィス稼働の約1週間前から日立ITと一緒にテストを行い、本番に備えた。「実際に稼動してみて、特に大きな問題は起こりませんでしたが、しいて言えば、ネットワーク機器の確認をこちらがきちんと行っていなかったため、朝夕の混雑時に電話がかかりにくくなったことぐらいでしょうか。急遽日立ITに調べてもらい、WANとLANをつなぐルータのスペックが足りないことがわかり、解決しました。そこからは、もう何も問題なく、日立ITのサポートにも一度も電話していません」(河島氏)。 今回の引っ越しで電話工事が不要になったのもメリットだった。また、管理についても、SkyIP-PBXの使いやすさを河島氏は評価している。 「パソコンを使ったSkyIP-PBXの管理画面はわかりやすく、設定が楽です。Webで見ることができるので、自宅からでも簡単に設定や変更ができ、とても便利です」(河島氏) |
持ち運びも便利なUSBフォンで机上もスッキリ
もう一方の「ダイヤルイン」という表記の番号は、通常のダイヤルインとは異なり、全社員に共通している番号である。これにかけると、まず音声自動応答で内線番号を訊かれる。そこで名刺にある4桁の内線番号を入力すると、その内線番号の社員のソフトフォンに電話がかかる。もしその人が不在でパソコンの電源がOFFになっていると、同じ部署の別の人に転送されるしくみだ。 「ほとんどあらゆる使い方ができるので、いろいろな方法を模索して、いまの形に落ち着きました」(河島氏) 今回ソフトフォンを導入したことについて管社長は、 「パソコンにUSBフォンをつなげば、出張先でもIP電話が使えるので非常に便利です」と語る。一方河島氏は、「携帯電話程度の大きさなので、机の上がすっきりして広く使えるようになりました。ハードの電話とは使い方が少し違うので、最初とまどった人もいましたが、みんなすぐに慣れました」という。 また、河島氏が当初不安だったという音声品質についても、「まったく問題ありません。社員やお客さんからも音質についての苦情はないですね」と語る。 |
月50万円の国際電話代が0円になり、コミュニケーションも密に
| 方正では、従来日中双方あわせて月に約50万円の国際電話料金がかかっていた。今回のプロジェクトの大きな目的は、これをゼロにすること。8月のIP電話導入時には間に合わなかったが、11月には日中間のオフィスをひとつのネットワークにすることができ、その時点からいくら話しても無料という通信環境ができあがった(*1)。 「コストダウンももちろん大きな目標でしたが、それより日中間のコミュニケーションをもっと密にしたいという気持ちが大きかったのです。気兼ねなくかけられるようになったせいでしょう。現在は、従来の2、3倍にもコミュニケーションの量が増えています」(管社長) さらに、一部の出向先では回線を引かせてもらい、方正のネットワークにアクセスできる仕組みを作った。これにより、携帯電話の料金や電池切れなどを気にせず、納得がいくまで中国の開発部隊と通話できるようになった。 「お客様にご了解いただく必要があるので、すぐにすべての出向先をこういった環境にすることはできませんが、徐々に環境を整備したいと思っています」(河島氏) |
日中間のビジネスコミュニケーション最適化に貢献したい
| 現在、方正で普通の1対1の通話以外に利用している機能は電話会議のみだ。しかし、テレビ電話、アプリケーション共有(*2)などのテストは既に実施しており、社員の要望があればすぐにも使える態勢が整っている。さらに河島氏は、電話のIP化を実施したことにより、オフィススペースの改革も視野に入れる。 「弊社は、お客様のところに出向している社員が多いので、必ずしも常時全員に机が必要なわけではありません。パソコンとUSBフォンがあれば、どこでも仕事ができるので、フリーアドレスオフィスにし、その分会議室を増やしたいと思っています」(河島氏) 加えて、ソフトウェア・ベンダーとしての技術力を活かし、顧客や社員のデータとIP電話システムを連携させ、ワンクリックで顧客や社員に電話をかけたり、スケジュール管理と連携して時間になったら自動的に電話をかけるなどIPテレフォニーと既存システムを連携して、より高度な使い方を目指す。 また、今回国をまたぐネットワークを構築できたことにより、当初から予定していた顧客へシステムを提供するという目的も実現のめどがたった。今回蓄積した経験とノウハウ、および今回の導入で築いた日立ITとの強いパートナーシップを武器に、日中間のIP通信システムを市場に投入。増え続ける日中間のビジネスコミュニケーションの最適化を目指す。 管社長は、「当社は国境をまたぐというところにコンピテンシーがあるので、今回のノウハウを中国でビジネスを展開する日本企業に提供し、日中間のビジネスコミュニケーションの手助けをしたいと考えています。IPとシステムの連携とともに、この分野も新しいビジネスの柱のひとつに育てたいですね」と抱負を語った。 (*1) 正確には、一部の中国の小規模拠点はネットワークに組み込んでおらず、そこについては小額ながら国際電話代が発生している。将来的にはそこもネットワークに組み込む予定。 (*2) アプリケーション共有は、電話をしながら同じ画面を共有し、双方同意の下に文書の検討・修正などができる機能。 |

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